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こんにちは、岸本です。
飲む点滴といわれるほど栄養価の高い「甘酒」
若年層にはまだ馴染みの薄い甘酒ですが、海外では美容や健康、ダイエットに効果の高い「ジャパニーズ・ヨーグルト」として注目されています。
この海外ではヘルシードリンクとして人気のある甘酒ですが、米麹と酒粕、原料の違いによって効果が異なることはご存知でしたか?
今回は、「米麹甘酒」「酒粕甘酒」の特徴、効果の違いについてお話ししていきます。
1. 甘酒とは
甘酒は寒い時期の飲み物という印象がありますが、俳句において夏の季語になっています。
江戸時代には「夏の栄養ドリンク」として夏バテの予防に効果があるため、暑い時期に飲まれることが多かったようです。
2. 「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」の違い
甘酒は、主に米麹と米、あるいは酒粕を原料とするものと2つの種類に分けられます。
米麹甘酒とは
蒸したお米に麹菌を加えて発酵させてできたものが米麹です。この米麹に水を加えて保温しながら一晩ほどかけて発酵させたものが「米麹甘酒」です。
発酵の過程で米のでん粉がブドウ糖という甘味に分解されます。そのため、自然な甘みがあり、通常は砂糖は含まれていません。ただ市販のものでは砂糖などを加えて飲みやすくしている商品が多く出回っています。
また酒という名がつきますが、アルコール含有はわずかで、市販されている米麹甘酒はソフトドリンクに分類されています。
酒粕甘酒とは
日本酒などの製造で生産される「もろみ」を圧搾した後に残るのが酒粕です。これをお湯に溶いて加熱してできるのが「酒粕甘酒」です。
酒粕には甘味がないので、通常は砂糖などを加えてつくられます。そのため、米麹甘酒よりも酒粕甘酒の方が糖質の量を多く含みます。
また酒粕からつくられているため、微量のアルコールが含まれているので、妊婦や授乳期の方、お子さんや運転前などには注意が必要です。
3. それぞれの甘酒の特徴と効果をご紹介
「米麹甘酒」の特徴と効果
「甘酒は飲む点滴」といわれていますが、この甘酒とは米麹を原料として作られた米麹甘酒のことをいいます。
究極の美肌効果「エルゴチオネイン」
米麹甘酒に含まれているエルゴチオネインは、抗酸化作用を持つ水溶性の含硫アミノ酸のひとつです。その強い抗酸化作用はビタミンEの約7,000倍ともいわれています。
このエルゴチオネインには、肌のハリや弾力を保つために必要なエラスチンを守り、しわ・たるみなど肌の老化を予防する働きがあります。
さらにシミやそばかすの原因となるメラニンを生み出すチロシナーゼの活性を抑制するため、美肌には欠かせない成分といえます。
またエルゴチオネインの抗酸化作用は、美肌効果だけでなく、血液中のコレステロール値や血圧を下げることから動脈硬化などの生活習慣病の予防にも効果です。
疲労回復効果「ぶどう糖」
体内に入った糖質は、消化吸収を通して最終的には「ぶどう糖(グルコース)」に分解され、エネルギー源として利用されます。
米麹甘酒は発酵の過程で既にでん粉(糖質)からぶどう糖に分解されているため、すぐにエネルギーとして補給することができます。
そのため、疲労時のエネルギー補給に効果的です。
腸内環境を整える「オリゴ糖」
オリゴ糖は胃や小腸では消化されない性質をもちます。そのため大腸に運ばれ善玉菌のエサになり、その増殖を促進することができます。
この善玉菌がオリゴ糖を材料としてつくられる「乳酸」や「酢酸」が腸内を酸性にし、悪玉菌の増殖を抑えます。さらに大腸の粘膜を刺激して蠕動運動も活発になり、便秘の改善にも効果的です。
「酒粕甘酒」の特徴と効果
お米の栄養成分が凝縮されていて、今最も注目されている成分「レジスタントプロテイン」が豊富に含まれています。
ダイエットに効果あり「レジスタントプロテイン」
レジスタントプロテインとは、Resistant(難消化性)のProtein(たんぱく質)のことで、その名のとおり消化されにくいたんぱく質です。
このレジスタントプロテインは、小腸では消化されずにそのまま大腸へと運ばれます。
そこで悪玉コレステロールや食材の油や脂質を吸着し、便として体外へ排出されます。そうすると便内の脂質が増えるため柔らかくなり、便秘の改善につながります。
また腸内では食物繊維と同じような働きをするので善玉菌を増やし腸内環境を整えられます。
そのため、コレステロール値の減少、肥満の抑制が期待され、ダイエットや生活習慣病の予防にも効果的です。
睡眠の質を高める「清酒酵母」
日本酒をつくるときに使用する「清酒酵母」には、深い睡眠を取るために必要な脳内物質のひとつ「アデノシンA2A受容体」を活性化させる働きがあるため、睡眠の質を高めることができます。
酒粕は日本酒をつくるときの副産物のため、清酒酵母が豊富に含まれているのです。
美白効果「アルブチン」
アルブチンには、シミやそばかす、日焼けのもととなるチロシナーゼという酵素の働きを阻害し、メラニンの生成を抑制する働きがあります。
そのため、厚生労働省からも美白効果がある成分として認可を受け、さまざまな化粧品などにも利用されています。
美肌効果「スフィンゴ脂質」
酒粕には、米由来のスフィンゴ脂質(グルコシルセラミド)というセラミドが含まれています。
このスフィンゴ脂質には、アルブチンと同様にシミやそばかすのもととなるチロシナーゼの働きを阻害する効果があります。
また皮膚の真皮においてコラーゲンやエラスチンといった美肌つくりには欠かせない成分を作り出す線維芽細胞の増殖を促進させます。
この働きにより細胞の生まれ変わりを促し、肌のターンオーバーが整うことによりふっくらと弾力のある美しい肌を保つことができるのです。
認知症の予防「フェルラ酸」
アルツハイマー型認知症は、アミロイド-βと呼ばれるたんぱく質の塊が脳に蓄積されることから引き起こるとされています。
フェルラ酸には、このアミロイド-βの蓄積を抑制する働きがあるため、最近では軽度の認知症の改善について医療機関でもその効果が注目されています。
さらにフェルラ酸には高い抗酸化作用があり、がんや糖尿病、動脈硬化などの酸化ストレスが原因とされる疾患の予防にも効果的です。
4. 甘酒の飲む量とタイミングは?
一日の摂取量の目安は200mlほどがいいでしょう。販売元によって栄養成分はさまざまですが、身体にいいからといって飲み過ぎることはよくはありません。
ダイエットを目的とした場合
「米麹甘酒」にはエネルギー源として吸収されやすいブドウ糖が豊富に含まれているため、朝に飲むことにより脳や身体をしっかり目覚めさせてくれます。これにより代謝が活性化するため、ダイエットに効果的です。
美肌や美髪などの美容を目的とした場合
美肌や美髪を得たい場合はどの時間帯に飲んでもいいでしょう。「米麹甘酒」「酒粕甘酒」のどちらを飲んでも美容効果があります。
ある研究では、200mlの甘酒を4週間継続的に飲むことにより美肌効果がみられたと報告されています。
安眠効果を目的とした場合
安眠効果をという方は、就寝の1〜2時間くらい前に清酒酵母が含まれる「酒粕甘酒」を飲むといいでしょう。さらにストレスを緩和してくれるGABAが含まれているため、併せてリラックス効果も期待できます。
このように原料が異なることにより栄養は変わりますが、どちらの甘酒でも栄養豊富で美容やダイエットに優秀なことに違いはありません。
是非、この機会に甘酒を取り入れてみてください。
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記事を書いた人
岸本淳史