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「筋トレは週1回でも意味がありますか?」
パーソナルトレーニングを始めようと考えている方にとって、気になることのひとつではないでしょうか。
仕事や家事で忙しく、
「週2〜3回もジムに通うのは難しい」
「週1回しかできないなら、やっても意味がないのでは?」
「せっかく始めるなら、ちゃんと効果を出したい」
と考えている方もいると思います。
結論からいうと、週1回の筋トレでも、適切に行えば筋力や身体を変えるための刺激を与えることはできます。
一方で、「週1回が最も効果的」という意味ではありません。
筋肉をより大きくしたい、筋力をさらに伸ばしたいという場合には、トレーニング頻度を増やすことで得られるメリットもあります。
ただ、研究を詳しく見ていくと、単純に「週何回やったか」だけではなく、1週間でどれくらい適切なトレーニングを行えたかが重要であることが分かってきています。
今回は、筋トレの頻度と効果について研究データを交えながら分かりやすく解説します。
① 週1回でも筋トレをする意味はある
筋トレというと、
「週3回以上やらなければ意味がない」
というイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、必ずしもそうではありません。
イギリスのUniversity of the West of Scotland(西スコットランド大学)などの研究者が2018年に発表したメタ分析では、筋力トレーニングの頻度と筋力向上の関係について、12研究・74のトレーニング群が解析されました。
研究では、
低頻度:週1回
中頻度:週2回
高頻度:週3回以上
などを比較しています。
その結果、1週間のトレーニング量を同程度にそろえた研究では、低頻度と高頻度の間で筋力向上に統計的な有意差は確認されませんでした。
つまり、「週1回だから筋力が伸びない」と単純にはいえないということです。
もちろん、週1回であれば何をやっても十分という意味ではありません。
しかし、
「週1回しかできないから、筋トレを始めても意味がない」
と考える必要もありません。
特にこれまでほとんど運動をしていなかった方にとっては、週0回だった状態から週1回身体を動かすこと自体が、大きな変化です。
② 筋肉をつけるなら「頻度」より1週間のトレーニング量も重要
では、筋肉を大きくする「筋肥大」についてはどうでしょうか。
2019年に発表されたシステマティックレビュー・メタ分析では、25研究を対象に、筋力トレーニングの頻度と筋肥大の関係が分析されています。
その結果、1週間の総トレーニング量を同程度にそろえた場合、トレーニング頻度の高低による筋肥大の有意な差は確認されませんでした。
研究者らは、一定の週間トレーニング量を確保できているのであれば、筋肥大を目的としたトレーニング頻度は、個人の予定や好みに合わせて設定できると結論づけています。
これは非常に重要なポイントです。
例えば同じ筋肉に対して、
「週1回にまとめて行う」
のか、
「週2回に分けて行う」
のか。
頻度だけを見ると大きな違いに感じますが、1週間全体でどれだけ質の高いトレーニングを行ったかも重要なのです。
さらに、アメリカのFlorida Atlantic University(フロリダ・アトランティック大学)の研究チームが2026年に発表した最新のメタ回帰分析でも、筋力トレーニングにおける週間セット数と頻度について詳しく検討されています。
この研究でも、筋肥大に関しては、単純に頻度を増やすこと以上に週間のトレーニング量を確保することの重要性が示されています。
「何曜日に何回ジムへ行ったか」だけでなく、
その1週間で筋肉にどれだけ適切な刺激を与えられたのか。
ここまで考えることが大切です。
③ では、週2回以上やった方がいいの?
ここまで読むと、
「それなら週1回で十分なのでは?」
と思うかもしれません。
ここは少し注意が必要です。
2016年に発表された筋肥大に関するメタ分析では、10研究を解析した結果、各筋群を週2回トレーニングした方が、週1回より筋肥大に有利である可能性が示されました。
一方、その後2019年に25研究をまとめたメタ分析では、先ほど紹介したように、週間トレーニング量を同じにすると頻度による有意差は確認されませんでした。
つまり、現在の研究からは、
「週1回では効果がない」とはいえない。
しかし、「週1回が常に最適」ともいえない。
というのが現実的な考え方です。
また、WHO(世界保健機関)は、成人に対して主要な筋群を使った筋力トレーニングを週2日以上行うことを推奨しています。
健康づくり全体を考えれば、可能であれば週2回以上身体を動かす習慣をつくることは良い選択です。
ただし、
「週2回できないから週0回」
になってしまっては意味がありません。
週1回から始めて、余裕が出てきたら自宅で軽く身体を動かす日を増やしたり、ジムへ行く頻度を増やしたりする。
そのように段階的に考えてもいいのです。
④ 頻度以上に大切なのは「質・量・継続」
筋トレの効果を考えるとき、
「週何回?」
という数字だけに目が向きがちです。
しかし実際には、
トレーニング強度
1週間のトレーニング量
種目の選択
フォーム
徐々に負荷を高めているか
食事
睡眠・休養
そして継続
など、多くの要素が関係します。
例えば週3回ジムへ行っていても、毎回ほとんど負荷をかけずに同じ運動を繰り返していれば、十分な刺激を与えられない可能性があります。
逆に週1回でも、自分の筋力や身体の状態に合わせて種目を選び、適切なフォームと負荷でトレーニングを行えば、その1回の価値は大きく変わります。
そして、もうひとつ忘れてはいけないのが継続できるかどうかです。
「週3回やらなければ」と無理をして1か月でやめてしまうより、
週1回でも半年、1年と継続できる方が、長期的には多くのトレーニングを積み重ねることができます。
最初から理想的な頻度を目指す必要はありません。
まずは自分の生活の中に、筋トレを続けられる場所をつくる。
それが身体を変えていく第一歩です。
⑤ 週1回のパーソナルトレーニングを「身体を変えるきっかけ」に
週1回のパーソナルトレーニングには、
「週に1回しか運動しない」
という考え方だけではなく、
「週に1回、自分の身体と向き合う時間を確実につくる」
という考え方もあります。
特に筋トレ初心者の場合、
「何をすればいいか分からない」
「フォームが合っているか分からない」
「どのくらいの重量を使えばいいか分からない」
「一人だとなかなか続かない」
ということも少なくありません。
そのような方にとって、まず週1回でもトレーニングを習慣にすることには十分な意味があります。
そして身体が慣れてきたら、
日常生活で歩く時間を増やす。
自宅で簡単な運動を取り入れる。
余裕があれば筋トレの日をもう1日増やす。
少しずつできることを増やしていけばいいのです。
Private Gym Dand.Aでは、単に「週○回やればいい」と決めるのではなく、運動経験や目的、身体の状態、生活スタイルなどに合わせてトレーニング内容を考えています。
大切なのは、完璧な頻度で始めることではありません。
自分が続けられる頻度で始め、その限られた時間の質を高めていくこと。
「週1回しかできない」ではなく、
「まず週1回から始めてみる」。
その1回を積み重ねることが、身体を変えるきっかけになります。
記事を書いた人
Dand.A